こんにちは、ゆうゆです。

無題
 
僕とぼく 妹の命が奪われた「あの日」から [ 川名 壮志 ]を読みました。






この本は2004年に実際に起こった、佐世保小6女児同級生殺害事件の被害者の兄2人が登場するノンフィクションの作品です。


この事件のことはワタシもよく覚えていて、被害者の父が新聞記者で当事者にもかかわらず新聞記者らしく気丈に冷静に振舞っていたような記憶があります。


しかし、この本を読んで冷静な新聞記者に見えていた父親がもっともダメージを受けていてボロボロな状態であったことを知りました。


もちろん残忍な殺害事件だっただけに、いくら新聞記者とはいえ深いダメージを負ったであることは想像できますが、表に見せる冷静沈着な面とのギャップが大きくて終始涙なしには読めない内容でした。



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この本自体は兄2人の言葉が綴られています。


当然ながら兄2人もこの事件により大きな苦しみを負ったのですが、それぞれの立場から詳しく当時の心情などが綴られていて、被害者遺族に与えたダメージの大きさ、その後の人生に与える影響など、率直な文章だけに心打たれやっぱり涙なしには読めない・・・そんな本です。


そして、殺人事件の被害者遺族の心情について書かれた本ではありますが、それ以前に母親を病気で亡くしていてそのことについてもかなりのページを割いて書かれています。

けっして妹の怜美さんが殺害された悲しみについてだけでなく、母親を亡くした流れでの怜美さんまで亡くすというこれでもかといわんばかりに追い打ちをかける家族の状況がわかり、なんでこんなにこの家族にばかり辛く苦しい出来事が起こらなけれならないのか?

とにかく終始涙涙でした。


しかし、今はそれぞれの人生を歩み始めていることがわかり静かに応援したい気持ちでいっぱいです。


yoake


御手洗という珍しい苗字がゆえ、忘れたくても事件を知る人からは好奇の目で見られることもあったことかと思います。

それでも妹のさっちゃんやお母さんが生きられなかった分まで人生を謳歌しよう、びっくりして喜ぶくらいに幸せになろうといえる素敵なご兄弟。

本当にこの2人のお兄様たちにはその悲しさに見合うだけのたくさんの幸せを与えて欲しいと思いました。


そしてこの本の著者は、事件当時被害者の父親の部下であった記者の方で事件後も交流のあった方なのだそうです。

家族の取材は10年にわたり続けてきたそうですが、親しい間柄ゆえの心の揺れもかなりあったようです。

今回読んだ僕とぼく 妹の命が奪われた「あの日」から [ 川名 壮志 ]以前にも被害者家族を取材したノンフィクションを執筆していて、読むのが辛いですがいつかは読んでみたいなと思っています。



けっして明るく楽しい本ではないのでオススメとは言えませんが、興味のある方は是非読んでみてください。

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